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具体と抽象 世界が変わって見える知性のしくみ

 

 具体と抽象 世界が変わって見える知性のしくみ

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今回は、「具体と抽象 世界が変わって見える知性のしくみ」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

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  • 概略

想定する読者は大きく分けて2パターンです

①発想力や理解力を高めたい人

②「具体レベルにのみ生きる人」とのコミュニケーションギャップに悩む人

 

「抽象的」という言葉は、「わかりづらい」と表現されることが多いですが、抽象は物事を理解し、応用する際にとても有効なモノです。

抽象がなければ、人間の知性は成り立ちません。

 

抽象によって物事を理解するとはどういうことなのでしょうか?

 

  • 「わかりやすい」とは

「わかりやすい」とは

近年、「マンガでわかる○○」や「10分でわかる○○」などわかりやすさに焦点をあてた書籍等が人気になっていますが、筆者はこれに警笛を鳴らします。

 

わかりやすさは多数派に支持されます。その上、わかりやすさを求めてしまうと難しいモノは受け入れられなくなり、不可逆的な変化になってしまいます。

 

一方で、一般的にわかりづらいとされている抽象ですが、抽象とは「まとめて1つにする」という意味です。

まとめて1つにすることで、理解が進み、他に応用が利くものになります。

抽象化によって、一見関係がなさそうに見えるものにも共通点を見出し、有機的に結びついていきます。

つまり「1を聞いて10を知る」ことができます。

 

  • 人間の知性と抽象

人間の知性は大きく2つにわかれます。

 

①数

人類が大きく発展した理由のひとつに数字の概念があります。

「3匹の犬」「3個のリンゴ」「3冊の本」という一見関係がなさそうなものから、「3」という数字を抽象化をすることができました。

これにより数学や科学が発展していくことになります。

 

②言葉

2つ目は「言葉」です。

抽象化する「言葉」がなければ、「魚」という言葉を伝えるためにも、マグロやサンマや金魚…と具体例をひたすら列挙するしかありません。

 

これではコミュニケーションが成り立たないのも当然です。

 

動物が単語を理解するようになっても人間と同等レベルの抽象化ができなければ、まともに会話することはできないでしょう。

 

 

 

 

 

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  • 抽象とは 

抽象とは「まとめて1つにすること」ですが、これはつまり特徴を捉え、抽出することです。

つまり「枝葉を切り捨てて幹を見ること」です。

 

この場合、何が枝でなにが幹かは、状況によって変化します。

伝えたい内容や重要だと思うことによって幹は変わっていきます。

 

抽象かを行えているか否かは、資料を「5分で説明して」ということでわかります。

抽象かができない人は、「膨大な資料を5分で説明なんてできない!」とさじを投げます。

一方抽象化ができてれば、時間によって「骨子のみ」「骨子とポイント3つ」「詳細まで」と臨機応変に対応ができます。

 

 

 

 

 

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  • 具体と抽象は相対的

具体と抽象は、その言葉そのものが具体的である、抽象的であるということではありません。

言葉と言葉の関係性によって変化します。

例えば、「動物」は「生物」の具体化であると同時に「魚」や「虫」の抽象化と言えます。

 

たびたび耳にする「目的が手段になっている」というのもこの関係性になります。

ある具体的な目的は、それよりも抽象的で大きな目的から見ると、あくまでも手段に過ぎないということです。

 

上司の意見がころころ変わって困るという人は、上司の抽象レベルとは異なるレベルの目的しか捉えられていないことが多々あります。

 

実は、抽象度の高いレベルから見ると状況の変化によって手段が変わっているだけで、おおもとの目的は変わっていないのです。

 

 

上流

下流

抽象的

具体的

全体把握

分割

少人数

多人数

創造性

効率

 

会社などの組織では上流(経営者)と下流(作業者)では、自由度が大きく異なります。

上流にいけばいくほど抽象的な仕事になっていきます。

それぞれの性質の違いから対立構造がたびたび発生します。

 

上流では、抽象的であるがために、少人数での仕事になります。重要視するのは「全体性」や「まとまり」です

 

全体での質を重視すると抽象度が、シンプルになっていきます。

シンプルなものは、他のものにも応用が利くものになっていきます。

 

一方、下流では、重要視されるものは効率になります。

具体的があるがために、作業を分割することができます。そのため多人数で役割を分担します。

分担するが故に、周りの作業が見えなくなり、本来の作業の目的が見えなくなってしまうことがあります。

 

 

 

 

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  • 二者択一と二項対立

二者択一とはいわゆる「試験」や「○×問題」のように正解が決まり切っているものです。

今までの話で分かるように、これらは超具体的なものになります。一方、二項対立とは「具体と抽象」「偶然と必然」「特殊と一般」「複雑と単純」などのように、一概にこうと言えるものではなく程度問題になります。

 

二項対立から得られるものは正解ではありません。

関係性などから比較することで得られる、全体像として方向性や視点などの「考え方」になります。

 

具体の世界にのみ生きる人には、すべてが二者択一に見えてしまい、この「考え方」がわからないのです。

 

この場合の反論は例外を持ち出して「世の中はそんなに単純に割り切れない」というものです。

 

全体像としての「考え方」の話をしているのに、超具体的な個別の事例を反論としても全く話がかみ合わないのは、当然のことと言えます。

 

 

 

 

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  • まとめ

今回は、マインドマップで「具体と抽象」について解説しました。

 

「具体と抽象」というわかっているようないないような…という概念に焦点を絞った本になります。

 

今回の記事を書くにあたり、再度本に戻ることはしていません。

カラフルで有機的なマインドマップは記憶を引き出すフックの役割をします。一見文字数は少ないように思えますが、自信の記憶からたくさんの情報を引き出すことができます。

 

ぜひ皆さんもマインドマップを書いてみてください。